2014/06/11 Category : 対談集 宗次郎と志々雄 宗次郎と志々雄の関係とは? 宗次郎の呪縛はいつからいつまで? などについて語っています。 葵 美澄穂:宗次郎は志々雄のことをどう思っていたんでしょう? その捕らえ方によって、宗次郎像が違ってくると思うんですよね。 るうと:ね、そこ難しいですよね 葵 美澄穂:そこらへんは新京都編のほうがわかりやすくてよかったですよね。 るうと:確かに。好きは好きなんでしょうけど…。 葵 美澄穂:アニメや原作だと、あっさり袂を分かつじゃないですか…。 宗次郎らしいと言えばそうだけど、 なんかこう、アッサリしすぎてるような気もするんですよね。 るうと:ええ、そこは思いますよね。宗次郎あっさり離れすぎだろ、というw 葵 美澄穂:十年一緒に居た仲なんだから、別れ難い部分の描写もあっていいだろ。っていうw るうと:志々雄と由美の死を知った後も、えらいあっさりと離れて行きましたしねw 葵 美澄穂:ね。不自然なくらい、あっさり。でしたよね。 『やっぱり志々雄さんは死んだんですか』のやっぱりってなんだ、というのも気になる点です るうと:「やっぱり」が何にかかってるのか、気になるところですよね。 宗次郎がどのタイミングで脱出したのかは分からないけど、 爆発を外から見て、ああ…という感じなのか。 その時点では宗次郎には志々雄の死の実感はなくて、 旅の中でじわじわ感じてるんじゃないか、という個人的解釈… 葵 美澄穂:昔同人誌で読んだ考察を借りると、宗次郎も爆発に巻き込まれてて、 あんなに服がボロボロになった…という作品もありました。確かw るうと:その発想は無かったw >爆発に巻き込まれた 葵 美澄穂:それで、宗次郎脱出後、剣心達が脱出する姿を目撃して、 『やっぱり…』になるのが葵的考察ですねー。 るうと:なるほど。無事(でもないけど)な剣心達見て、 志々雄さん負けちゃったのか…っていう感じか。 実際、剣心に負けた後の宗次郎がどのあたりまで自分の部屋にとどまってたか、 気になるところですね。 葵 美澄穂:宗次郎も一応重症負ってますし、泣いてましたしね。 旅支度を整えるためにしばらく居たのでは? るうと:これまた個人的解釈ですが、天翔龍閃の威力が菊一文字でやや相殺されてる分、 蒼紫よりはダメージ少ないんじゃないか、ってのが私の見解です。 葵 美澄穂:あぁーなるほどー!その発想は無かったです! るうと:旅支度…したのか、それとも身一つで出てきたのか… でも着物新調してたしなぁ…お金くらいはもってったのかw 葵 美澄穂:それはどーでしょう? 志々雄の配下の下請けからでもせしめたとも考えられるのでは…ww るうと:やっぱり、最終決戦見守ってた方が、色々と納得行ったような気がする(読者が) 葵 美澄穂:そうですかねー?私は最終決戦まで見守ってなかったほうが私は好きですね。 あっさり袂を分かつのは色々疑問が残るけど、 未練がましくなるのもそれはそれで…という感じです^^; るうと:や、原作の展開は好きなんですけどね。描写的には色々と不足なのかなー、と。 あっさりな別れとか。宗次郎らしいっちゃ、らしいんですが… ま、居残りパターンは新京都編でやってくれましたからねw 葵 美澄穂:描写的に色々不足してる…。 そうなんですけど、そこらへんは覚悟の違いなのかなぁ…って思ってました。 自分には志々雄さんに着いて行くしかなかった。 後戻りができなかったから着いて行った…というか。 るうと:今、宗→志について色々考えてて… その辺も込みで、宗次郎は旅の中で改めて考えるのかなーと。 例えば、剣心とか、人を斬ることになったのは、 自身の覚悟もそうだけど、桂さんの存在も大きいじゃないですか。 葵 美澄穂:ですね るうと:でも、剣心は桂さん達のことを、恨んだりはしてないと思うんですよ。 葵 美澄穂:恐らく…はですね。 るうと:宗次郎も、遠因(というか原因)は志々雄にあるけど、 恨んではいないんじゃないかなーと。 義理の家族達に対してどう考えてるのかも、今一つ分からなくて… まぁ好きじゃないでしょうけど、恨んではいないんじゃ…という。 葵 美澄穂:うーん。なるほどです。 私としては、最終的には自分が決めた事なのか、がネックなんだと思うのですよ。 剣心の場合は売られたのは自分が決めた事ではないにせよ、 男の子だから守らなきゃ、と決めたのは自分だし、 人斬りになったのも、そう決意して山を下ったから、ですよね。 だから、宗次郎の場合は『自分で選んだ』って言って良いのかわからないんですよ。 るうと:なるほど。宗次郎が殺しをあれっきりで終われた、のではなく、 志々雄についていった辺りも、あのとき心が壊れたから。 って言っちゃえばそれまでなんですが、 やっぱり弱肉強食を実践してしまった自分自身を、 何より肯定したい気持ちがあったのかなぁ…と。 だからこそ何も考えないようにして、心を閉ざした、というか。 ああ、グダグダですみません; 葵 美澄穂:なるほどですねー。私は工程が少し違います。。。 るうと:ほうほう 葵 美澄穂:実際無意識のうちに泣いてますしね。 けど、志々雄さんのように強くないと生き残れないのは覆しようのない事実だったわけで。 志々雄さんと一緒に過ごすうちに、感情を閉ざす術を覚えた… (志々雄の教育もあって)が私の考えですね。 新京都編の『感情を呼び戻された僕の負けです~』の下りで脳内補完して考えました。 るうと:葵様はその辺りの工程、丁寧に小説で描かれてますよね! 葵 美澄穂:ありがとうございます^^ るうと:きっかけは『あの時』だけど、完全に楽に染め上げたのは志々雄…ということですね。 そーいえばその「感情~」のセリフ、私はどーも違和感あってw 葵 美澄穂:違和感はありますねww それが志々雄の『俺が作り上げた最強の修羅』の発言に繋がった… と思うのは考えすぎなんでしょーかw るうと:サイトの方の新京都編感想でも書いたんですが、 自分で自分の感情についてどーのこーの言っちゃう宗次郎は宗次郎じゃない…と思うw 葵 美澄穂:そうですね。まるで感情がない自分を演じてるかのよう…。 るうと:「俺が作り上げた~」はその辺の教育さしてるの、ありそうですよね。 もうとにかく弱肉強食刷り込んで…というか。 そう簡単にその呪縛が解けるのかなぁ…という懸念もある。 多分、現実だったらそう簡単に考え方は変わらないけど。 まぁ、エンターテイメントにその辺り突っ込むのは、野暮ですよね^^; 葵 美澄穂:それは、尖閣戦から呪縛が解け始めてたのでは… るうと:やっぱりあの辺りで揺らぎ始めたんですかね… だったら、その辺りの描写を、って欲張っちゃいますね^^;; 葵 美澄穂:そう!そこらへんも原作で説明不足なんですよね! るうと:原作だと、宗次郎が弱肉強食弱肉強食言いだしたの、 本当に最後の最後の闘いの時なんですよね 葵 美澄穂:そうですね。 るうと:もっと折に触れその言葉を言っていたなら、剣心戦の印象も、違っていたのかなーと 正直、和月さんどの辺りからあの展開考えてたのかな、と思わなくもない^^; 一応新月村で、志々雄がちょろっと言ってはいますけどね 葵 美澄穂:あぁ、描きながら辻褄が合うように過去編を作った、 ってことですかwwありえそう… るうと:ええ…宗次郎の過去エピソードは設定としてはあったんでしょうが、 剣心と宗次郎との戦いの流れは、そんなに前から考えてなかったんじゃないかな、という…^^; 葵 美澄穂:縮地も、宗次郎が馬車に追いついて暗殺する件から逆算するように生まれたっていう話ですもんね。 るうと:だって縮地すら、急遽足したくらいだし…(「剣心華伝参照」)って、かぶりましたw 葵 美澄穂:かぶりましたねwww そうそう、弱肉強食の件ですが、それを口に出して自分に言い聞かせないといけないほど、 精神崩壊が進んでたのかな…と思いました るうと:成程、自分に言い聞かせてる感じか…。それもありそうですね。 しかし↑のように考えると、宗次郎の感情欠落がいかに危うい状態であったのかということが、 良く分かりますね 葵 美澄穂:危うい、っていう表現は違う気がするんですよね。 るうと:というと?? 葵 美澄穂:志々雄の枠に囚われていたらの感情欠落だったわけで、 剣心のように迷いながら生きてもいいんだと知った時点で、 宗次郎の中では志々雄にこだわる理由がなくなったんだと思うのですよ。 氷が水に溶けるような、そんな感じで。 だから自分の中で感情を封印しておく必要がなくなった、というか…難しいですね…。 るうと:一つしか見えていなかった選択肢が、剣心との戦いの中で実はそれはいくつも選べたんだ気付いた、って感じですかね… 葵 美澄穂:ですね。そんな感じです。 るうと:和月さんも志々雄と宗次郎を宗教の信者とその信徒にたとえたりしてますしね… 葵 美澄穂:選択肢がなかったように思えたけれど、気がついて見れば志々雄さん意外の選択肢もあったじゃーん、みたいな。 るうと:剣心戦でそこに気付かされた、ってのはあったでしょうね。 実際、宗次郎は凄く狭い世界観で生きてきたわけだし…米どん屋でも、志々雄のもとでも 葵 美澄穂:新京都編での宗次郎の『僕の感情が~』って言ってるのは、 その辺りの補完なんじゃないかと。 るうと:でも選べるようになったのは、宗次郎が大きくなったから、強くなったから、 ってのもありそうですよね。 今ちょうどそんな話書いてて…葵様との話、色々と参考になります。 新京都編は目覚めるのあっさり過ぎ、ってな気もなくはないですけどねw 葵 美澄穂:いえいえ。勿体無いお言葉です。 私の中にある理想の宗次郎像がそう、っていうだけですw えーと、目覚める…とは? るうと:うーん、目覚めるというか、「感情~」の台詞につながる一連とか、その辺です るうと:剣心戦でそこに気付かされた、ってのはあったでしょうね。 実際、宗次郎は凄く狭い世界観で生きてきたわけだし…。 米問屋でも、志々雄のもとでも。 葵 美澄穂:あぁ~。そこは新のほうは色々選択肢を考えたけれど、やっぱり志々雄さんが好き! って選んだ結果だと思うんですよね。 るうと:あ、なるほど >志々雄さんが好き。 新京都編だと、志々雄さん選んでますもんねー 葵 美澄穂:アニメのほうも原作のほうも、 途中から志々雄さんのいう理念のむちゃくちゃさに気がついていて、 けれど今更反逆できないでいるだけなんじゃないかなーと思ってます。 るうと:でも今さら引き返せない…だから尚更志々雄を狂信して、 弱肉強食を実践してた…ってところもあるのかなぁ・・・ そういや選択肢の話で思いましたが、宗次郎の『間違って組み上げた組み木細工を~』の台詞も、色々と謎です。あれ、どんな気持ちで言ってたのかなーとか。間違った自覚あったのか? 葵 美澄穂:弱いことは悪い事じゃない、って途中から気がついてたけど、 今更志々雄さんに歯向かえない…。 途中から気がついてたから、尚更感情を封印して酔狂してるフリをしてなきゃ、 自分を保てなかった…ということでは? るうと:今更…って思いはありそうですよね。 どこかあきらめというか、それすらも無意識に考えないようにしていたというか… 和月さんの言葉を借りれば、宗次郎は考えることを放棄、していたわけですもんね。 葵 美澄穂:そうそう。放棄しないと自分が(志々雄さんに)殺されるわけで^^; るうと:多分、その辺りの矛盾も込みで考えないようにしてたんだろーな、という。 だから考えるようになってからは相当、苦しむんだろーけど… 葵 美澄穂:実際苦しみの連鎖からは抜け出せないんじゃないですかね。 剣を捨てて逆刃刀にした剣心でさえ苦労してたわけですし。 まーだから、宗次郎戦で負けてあっさり志々雄と袂を分かったのかなぁ…と考えてます。 るうと:うん。負けたからこそのあの道、ってのはありますよね 負けた相手が剣心で良かった、と思うw 葵 美澄穂:ですねー。本当剣心でよかった!! [2回]PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword